誰でも緊張すると少しは汗が出るのですが、多汗症の人には大問題です。

これに対応する方法としては、
- 精神療法
- 緊張を抑える薬を内服
- それぞれの体の部分から汗が出ないように、制汗剤、イオントフォレーシス、その他の治療を行う
と3つの方法が考えられます。
2と3については、他の記事で説明しているので、今回は精神療法の話をしますね。
最初に言っておくと、
残念なことに、多汗症に効果があるというエビデンスのある精神療法は、現在のところないのです。

理論的には、緊張がなければ、精神的発汗は減ります。
精神療法でこの『緊張』を抑えることができれば、交感神経が強く働いている状態から、副交感神経が優位になるような状態に自分で持っていければ、精神的発汗は減る可能性はあります。



副交感神経を優位にするトレーニング
交感神経は「fight or flight (戦うか逃げるか)」という状況の場合に優位になるもの。
驚いたり、緊張したりすると、胸がドキドキしますよね。そんな時に優位になっているのが『交感神経』。
逆に『副交感神経』は、リラックスした状態の時に優位になっています。
副交感神経を優位にする方法
腹式呼吸
- 特に、息を吐く時間を、吸う時間より長くする
筋肉をリラックスする
- 自分で緊張している筋肉をすぐに意識できるようにする。
- 肩を脱力、顔の表情筋を動かし、ニコッと笑う
こういう事が、短い時間のうちにできるようになるには、毎日のトレーニングが必要です。

実際にこの方法で汗が完全に止まるわけではありませんが、緊張がエスカレートしていくのを抑える事は可能です。
ただ、毎日、頻回に練習してください。
個人的には薬物療法は控えたいのですが、緊張の強い方には上記のトレーニングに内服治療を加えることによって、効果が出やすくなることはあります。
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汗を止める薬はあるの?治療しにくい顔や背中の汗への対策を探している方へ。
多汗症のためのカウンセリング
もしも多汗症のために、精神的に落ち込んでしまっている方は、その精神状態についての治療を受けることも役に立つと思います。
自宅にいながら、プロのカウンセラーからカウンセリングが受けられる以下のようなサービスもあります。
カウンセラーの専門分野にもよりますが、リラクゼーションテクニックなども、指導してもらえます。

その他の治療
その他にも、いろいろな治療法があるようです。
基本的には、エビデンスがあるものをまず最初に試すことをおすすめします。
以下のものは、まだ私も検証していないので、内容の詳細は不明です。
また購入して、レポートしようと思います。